特集2 患者になって分かったケアの本質
人は経験によってしか学べない―私の「タ・パテマータ・マテマータ」
小林 勝子
1
1滝川市立病院看護部
pp.860-862
発行日 1999年11月10日
Published Date 1999/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900927
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数年前,ある雑誌に「ほんとうのケアとうそのケア」と題して,ほんとうのケアは患者を正しく観察することで,そうすることではじめてその人のほんとうの看護ができるのであり,私たち看護者は往々にして,「患者をわかったつもり」になって看護をしていることが多いと書きました.こう書いたのは,少なくとも自分は観察とは何かをわかっているつもりでいたからでした.
ところが,このたびの入院で,自分自身の身体の状態でさえ正しく観察できていない自分を知ることになり,ただ驚いています.
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