特別記事
リサーチナースへのインタビューを通じて
山田 ちえ
1
1東京都老人総合研究所
pp.206-207
発行日 1998年3月10日
Published Date 1998/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900791
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患者との人間関係がより深まる
昨年11月,桑島先生とともに渡米し,それぞれ違う勤務環境で働く4人のリサーチナースから話を聞くことができました.
「リサーチナースとして一番やりがいを感じるのはどんなことですか」との問いに,4人が共通して,「臨床試験を通じて新しい患者さんと新しい人間関係,信頼関係を培えること」と答えていたのがたいへん印象的でした.リサーチナースは試験の参加者と一対一の人間関係を形成でき,さらにインフォームド・コンセントなどを通じて患者の家族とも親しくなり,退院後の生活指導はもちろん,プライベートなことまで親身に相談にのります.病棟や外来の勤務では,時間や人手の問題で制約されるためになかなか本来の看護ができず,やるせない思いをすることがあるという声を聞きます.しかし,リサーチナースは自分で担当患者の診察スケジュールを作成するために,患者からゆっくりと話を聞ける上、互いに納得のいくケアができます.このことが4人のリサーチナースに充実感をもたらしているという印象でした.
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