特集 クリニカル・リサーチはおもしろい
わが国のクリニカル・リサーチの現状
福井 次矢
1
1聖路加国際病院
キーワード:
Medline
,
基礎医学研究
,
臨床医学研究
,
公衆衛生大学院
,
データ・マネジメント・センター
Keyword:
Medline
,
基礎医学研究
,
臨床医学研究
,
公衆衛生大学院
,
データ・マネジメント・センター
pp.110-115
発行日 2007年2月15日
Published Date 2007/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100814
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医学におけるわが国の研究者の貢献度をMedline掲載の研究論文の数や質という側面から評価し,とくにクリニカル・リサーチ(臨床研究)に係る課題と対応策について私見を述べたい.
医学分野における研究論文の数
Medlineデータベースを用いて,論文の著者の国を調べることにより,医学研究における国別貢献度を調べた.
全体の論文数でみると,わが国の研究者による論文は世界の論文の9.4%を占め,40.8%と圧倒なアメリカに次いで,第2位であった(表1)1).基礎医学16分野それぞれについて10雑誌に掲載された論文をみてみると,総体的には6.6%の論文がわが国の研究者によるものであった2).臨床医学分野では,14の専門診療科ごとに主要な5~7学術雑誌に掲載されている論文の国別割合をみてみると,わが国の研究者によるものは循環器や核医学,泌尿器の世界ランキング2位,消化器・肝臓病,神経学,皮膚科,整形外科,眼科の3位など,貢献度は高かった(表2)3~16).
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