Editorial
クリニカル・リサーチのエッセンス
福井 次矢
1
1聖路加国際病院
pp.87
発行日 2007年2月15日
Published Date 2007/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100808
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本号の特集テーマである臨床研究(クリニカル・リサーチ)について,思いつくところを記してみたい.
私の経験では,医師がレビューアーによる審査を経る必要のある学術雑誌に掲載されるような臨床研究を完遂するかどうかは,研究をしようとするそもそもの動機によって大きく左右されると思う.動機には,以下のようなものがある.
①日々の診療の中で,有効性や効率性,コストなどの点で疑問に思ったテーマについて解答を見出し,それを診療にフィードバックしたい.
②教科書や論文から疑問点を見出し,それを解決したいという知的好奇心を満たしたい.
③昇進するために,多くの論文,インパクト・ファクターの高い論文を書きたい.
④独創的な研究をして特許を取り,経済的利益を得たい.
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