特集 産科婦長の役割
体験的婦長論 今,思いどおりの看護ができる充実感
千葉 テイ
1
1盛岡赤十字病院産科棟
pp.1075-1081
発行日 1991年12月25日
Published Date 1991/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900468
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
出産をめぐる現代のいくつかの特徴について,まず最初にまとめてみたいと思います。まず,出生数が年々減少し1990年には,わが国の合計特殊出生率(1人の女性が平均何人のこどもを産むかを示す数字)が1.57となりました。少なく産んで大切に育てる傾向がますます強くなってきています。そして,周産期医療のめざましい進歩があります。かつての母体主体の産科医療から,胎児・新生児医療を含めた一貫した医療が求められるようになりました。そして,文明の恩恵に目いっぱい浴している現代人は出産施設にも快適志向を満足させてくれるようなところを望みます。
このような社会背景を受けて,当盛岡赤十字病院(以下当院という)はこれらの条件を満たした病院をめざして,1987年新築移転することになりました。
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.