連載 これからの臨床現場を支えるために COVID-19を経験した米国の看護現場から・36
職種を超えてお互いを支える—エンプロイー・リソース・グループ
岩間 恵子
1,2
1ペース大学
2マウントサイナイ モーニングサイド病院
pp.1100-1103
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202831
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現代社会において,ダイバーシティ,エクイティ,インクルージョン(diversity, equity, and inclusion:多様性,公平性,包括性)という言葉はいまやなじみ深いものになりました。米国でも医療組織のみならず,教育機関や一般企業においてもこれらの言葉が盛んに使われ,それらを理念の1つに掲げる組織も増えてきました。多様化する社会において,組織内での職員構成も多様化しています。その反面,人種,ジェンダー,宗教,文化の違いにより,私自身も含め一部の人がマイノリティーとして職場で疎外感を抱いたり,不利な立場に置かれることもあります。
こうした状況を踏まえて,今回と次回の連載では,看護の現場のみならず,組織全体におけるダイバーシティ,エクイティ,インクルージョンのコンセプトに基づき,従業員が職種を超えてお互いを支え合う環境づくりを目的とし,従業員のボランティアで運営される,「エンプロイー・リソース・グループ(Employee Resource Group:ERG)」の意義について考えていきたいと思います。
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