書評
—訪問看護師による在宅療養生活支援を可視化する—希望実現モデル
習田 明裕
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1東京都立大学大学院人間健康科学研究科看護科学域
pp.586
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202701
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訪問看護実践の意義と可能性をも可視化した1冊
本書で紹介する「希望実現モデル」は,訪問看護師が在宅療養者や家族の「どのように生活したいか」,「どのように生きていきたいか」という希望の実現に向けて,在宅療養生活を組み立て,支援する方法を可視化している。療養しながら生活する人々の希望の実現が,個人の自己実現だけでなく,家族や友人などの多くの人々の希望に道を拓き,社会変革につながっていく重要な要素であることも示唆しており,訪問看護実践の意義と可能性をも可視化したモデルと言える。
編著者である川村佐和子氏は私の大学の恩師であり,出会った約35年前から難病看護,そして在宅看護の実践者であり,教育・研究者の第一人者である。本書はまさに川村氏の訪問看護に対する思いや願いの集大成の書籍と言える。
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