Japanese
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研究報告
後期高齢糖尿病患者の療養生活を支援する訪問看護師のケアの構造化の試み
Framework of home-visit nursing care for diabetic elderly people aged 75 or more years
小沢 久美子
1
Kumiko Ozawa
1
1八戸短期大学看護学科
1School of Nursing, Hachinohe Junior College
キーワード:
後期高齢者
,
糖尿病
,
療養生活
,
訪問看護師
Keyword:
後期高齢者
,
糖尿病
,
療養生活
,
訪問看護師
pp.147-154
発行日 2010年9月30日
Published Date 2010/9/30
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本研究の目的は,訪問看護師が後期高齢糖尿病患者の療養生活を支えるために実践しているケアの内容を抽出し,その構造化を試みることである.訪問看護師12名に半構成的面接を行い,逐語録を質的に分析した.その結果,訪問看護師のケアの内容として,6つのカテゴリーと21のサブカテゴリーが抽出された.そのケアの構造は【合併症および感染症の発症・進展予防】が基盤にあり,ケアの中核となる【療養者や家族の思いの尊重】と,並存関係にある【QOLや生きがいを大切にした生活調整】【薬物療法による安全性を守るケア】【緊急時や今後の療養生活を見据えた安心感の提供】【関係機関の他職種との協働】が相互に影響し合い関連性を強めながら療養生活を支えるという構造であった.より効果的なケアを実践するための訪問看護師の課題として,QOLや生きがい,薬物療法による安全性,人生観や価値観を尊重した糖尿病ケアを認識し実践できるようにすること,ケアマネジャーへの糖尿病ケアに関する指導的・教育的関わりを充実させることなどが示唆された.
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