巻頭シリーズ アートとケア アール・ブリュットから受けとるもの・12【最終回】
それが生きることだと教えてくれる
岡山 慶子
1,2,3
1「サンクスナース」プロジェクト
2NPO法人キャンサーリボンズ
3(株)朝日エル
pp.1057
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201728
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人は自分の内なるものに気づき,見直すことで自分の全体性やバランス—心身が健康であるということ—を取り戻すことができる。そしてそのチャンスをもたらすのは,祈りであったり,音楽であったり,読書であったりする。
今から13年程前にはじめてアール・ブリュットの作家,作品に出会い,その不思議な力を意識した。アール・ブリュットの作品は,心と体,意識と無意識を越えて,人間の深いところから生み出されるものなのか。作品は決して心地よいものばかりではないが,見えているようで見えない私のあるがまま,私の内なるものに気づかせてくれる。それが生きることだと教えてくれる。
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