特集 一般病棟における身体拘束をしない看護の実現 入院患者552名の実態調査と質の高いケア事例から考える
—【実践報告】石巻赤十字病院の取り組み—身体拘束ゼロへの取り組みがかなえた病棟全体のパフォーマンス向上—専門看護師とリンクナースの実践から
日向 園惠
1
,
長島 幸子
1
1石巻赤十字病院看護部
pp.546-551
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201605
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日向氏は,弊誌2016年12月号に「高齢患者に身体拘束を行わないためのケアの工夫—全国51か所の地域医療支援病院の看護師を対象にした調査からの考察」を寄稿し,医療安全と倫理的なケアの間にある課題を提起した。その後,老人看護専門看護師として,「高齢者の尊厳を守り看護の質向上をめざす」という目標に向かって,管理者も現場も1つのチームになり多職種を巻き込み,現場の看護師だけが責任を背負わずに済む態勢をつくり上げたことで,病棟全体のパフォーマンスが向上し,大きな意識変革につながった。本稿前半では,日向氏がこのプロセスを紹介し,後半では,病院全体での身体拘束削減への取り組みを支えるリンクナースの活動について長島氏が紹介する。
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