特別記事
【座談会】「GRACE」に学ぶコンパッションとレジリエンス—相互作用の中で,患者と援助者としての自身を支える・後編
シンダ・H・ラシュトン
1
,
アンソニー・H・バック
2
,
栗原 幸江
3,4
1米国ジョンズ・ホプキンス大学看護学部(看護倫理)
2米国ワシントン大学医学部内科学(腫瘍学)
3都立駒込病院
4マギーズ東京
pp.750-757
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201364
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多忙な臨床で働き続ける中で,援助者として常に他者に共感や思いやりを持つこと,ケアのプロセスで共感疲労に陥らないこと,燃え尽きないことには常に困難が伴う。
米国の医療人類学者,ジョアン・ハリファックス氏が開発した「GRACE」とは,共感とコンパッションに根ざしたケアのあり方を育むために構築された医療者向けのトレーニングプログラムである。
本座談会では,患者との関わりの相互作用の中でコンパッション(深い慈悲心,思いやり)と智恵に根ざしたケアを実践するために,GRACEトレーニングがもたらすものについて日米の専門家にお話しいただいた。GRACEの全体像を紹介した前編(7月号)に続き,後編では現場の医療者にとって,GRACEのアプローチがどう役立つのかを紹介する。
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