実践報告
「他部署訪問」で内省を促す—組織風土形成の基盤となる看護師長の人材育成の取り組み
井出 由起子
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1地方独立行政法人りんくう総合医療センター看護局 看護管理室
pp.570-575
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201320
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背景・ねらい
部署の責任者としての看護師長(以下,師長)は変化する社会背景に対応し,対象者によりよいケアを提供するために現場の多くの課題に取り組む役割がある。しかし日々の繁忙さにより,有効な情報交換の方法を持たず,自己について内省(リフレクション,自分の言動や行動を客観的に深く省みること)する機会が少ない。また師長の仕事の評価については,多角的で客観的な評価ツールは存在するが,形式的な評価だけでは十分な内省へとつながらず,自己満足な状態へと陥る可能性がある。
そこで,他者からの評価を受け入れることや,他者にアサーティブに(相手を尊重しながら,自分の気持ちを素直に表現する)評価を伝えることによって看護管理者である自己のあり方について内省する機会を意図的に設定することとした。
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