海外文献にみる看護教育学研究
授業中に行われる内省の実態
内藤 明子
1
1愛知医科大学看護学部
pp.702-703
発行日 2002年9月25日
Published Date 2002/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903908
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これまで北米の看護学教育では,教師が知識を伝授し,学生はそれを受け取るといった伝統的学習モデルを実施してきた.近年,専門能力の育成には,個人の経験が大切であることが強調されるようになり,教師は知識の伝達者から,学習者の経験を促す援助者へと役割変換していく必要がでてきた.また,学習者自身もその役割を変換していく必要があり,それには内省(Reflection)が効果的であることが,教育者によって論じられるようになっている.
内省は,すでに臨床教師によって,臨地実習前後のカンファレンスや自己評価などに活用されている.しかし,看護教師の多くは,文献や学生への指導からその大切さを認識したのであり,実際に内省をとりいれた教育プログラムや実践を経てきたわけではない.さらに,内省をどのように用いると,より効果的であるのかといった研究や実践的アドバイスは少ない.看護教育においては,内省が継続的・系統的に用いられていないのが現状である.
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