実践報告
脳神経外科病棟の亜急性期患者に対し「共食」を行う有効性
清水 直人
1
,
髙橋 彩香
2
,
堀野 綾子
2
,
山田 昌興
3
1帝京大学医学部附属溝口病院 看護部6階病棟
2帝京大学医学部附属溝口病院 看護部3階病棟
3帝京大学医学部附属溝口病院 脳神経外科
pp.818-823
発行日 2018年9月10日
Published Date 2018/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201080
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
食事摂取は,ヒトの生活において重要な役割を果たし,食事摂取環境の変化により,食事のおいしさ,摂取量も影響を受ける1-5)。武らは,食堂を有する老人保健施設や慢性期病棟で,自力で食事摂取可能な患者に共食を勧めたところ,70%が自主的に食堂を利用し,共食はコミュニケーションの場になり楽しく,食事もおいしく食べられ,よき入院環境になると答えたと報告している6)。また,一人暮らしで一人食をしている65歳以上の人は,家族と同居している人に比べ,偏食や少食になりがちで栄養不良の人が多かったとの報告7,8)や,一人暮らしの高齢者でも1か月に1回は友人たちと食事をしている人は,それ以下の回数の人よりも,栄養状態が良かったとの報告8)から,一人食よりも共食(誰かと共に食事をすること)の方が,栄養面,精神面とも有益であると考えられている。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.