Japanese
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第2回神経病理懇話会 脳炎・膠質細胞
亜急性脳炎の病理
Neurpathologie der subakuten Encephalitiden
飯塚 礼二
1
Reiji Iiznka
1
1北海道大学医学部精神科教室
1Psycliatrische und Nervenklinik der Hokklido-Universität
pp.95-113
発行日 1962年3月25日
Published Date 1962/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901876
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脳炎の組織病理学的検討はNissl,Spielmeyer,Spatz等によつて系統的にすすめられ,ほぼ1930年頃までに一応の分類規準がうちたてられたことは周知の事柄である。その後欧米では脳炎の大流行はみられないが,脳炎の検索は神経病理学の重要な課題として絶えず多角的な発展をとげて来ている。その中で臨床的に亜急性の経過をとり,病理学的にも種々の特徴を示すものの存在が特に注目をあつあるようになのた67)
此の論文の亜急性脳炎という標題は本年度臨床神経学会において同じテーマについて臨床の立場から論ずることになっているので,その関連を考慮したものであるが,病理学的には,ここで取扱われる内容は,寧ろ分類困難な原因不明の散発性脳炎.或は非定型脳炎という表現がより適切と考えられる。したがつて,以下この論文では臨床像としては亜急性脳炎の経過をとるものが中心ではあるが,必ずしもこれにこだわらず,幾分ひろい概念が対象となることをあらかじめお断り申しあげておく。
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