Japanese
English
症例
タクロリムス外用が有効であった亜急性皮膚エリテマトーデスの1例
Subacute cutaneous lupus erythematosus effectively treated with topical tacrolimus
都築 美輝
1,2
,
鈴木 大介
2
Miki TSUZUKI
1,2
,
Daisuke SUZUKI
2
1虎の門病院,皮膚科
2国際医療福祉大学市川病院,皮膚科,部長
キーワード:
亜急性皮膚エリテマトーデス
,
タクロリムス
,
抗SS-A抗体
Keyword:
亜急性皮膚エリテマトーデス
,
タクロリムス
,
抗SS-A抗体
pp.585-588
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005127
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44歳,女性。初診10年前に両下腿に紅斑を自覚し,徐々に範囲が拡大した。初診時,両下肢・腹部に爪甲大~手掌大の浸潤を触れる不規則な環状紅斑が多発していた。病理組織学的に真皮中層の血管および汗管周囲にpatchyなリンパ球浸潤を認め,膠原線維を取り囲むように組織球の浸潤もみられた。加えて血清学的に抗SS-A抗体が陽性であったことから,亜急性皮膚エリテマトーデスと診断した。タクロリムス外用にて加療し,治療開始後6カ月の時点で皮疹は概ね色素沈着を残して消退した。症状が皮膚に限局する亜急性皮膚エリテマトーデスは診断に難渋することも多いが,正確に診断することで治療の選択肢が広がり,症状をコントロールできる可能性が高くなる。

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