書評
看護事故の舞台裏—22事例から徹底的に学ぼう
桃田 寿津代
1
1横浜総合病院
pp.229
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200665
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日頃の業務を振り返るためにそばに置いてほしい1冊
医療への期待と医療事故
近年,患者・家族の権利意識の高まりに伴い医療への期待が大きくなり,医療事故が紛争に発展することが多くなっている。
当院でも,本書で取り上げられている入院中の転倒・転落の事例に似た経験がある。身体拘束を実施していないために転倒したとされ,家族から激しく非難された事例である。当院は基本的に転倒・転落予防を目的とした身体拘束をしない方針なのだが,それを理解してもらうためには,患者・家族との日常的な関わりの中で1人ひとりのスタッフがその姿勢を示す必要がある。本書には,そのために具体的にどう行動したらよいかが書かれている。
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