特集 地域包括的視点を重視した看護マネジメント“知識編” お互いの強みを活かし,最後まで安心して暮らせる地域をつくるための知識と実践
【座談会】“より善き生”を支えるための地域包括的視点に基づく看護マネジメント—「コミュニタリアニズム」が紐解く,真の地域完結型医療のありようとは
山田 雅子
1,2
,
小林 正弥
3,4
,
吉田 千文
5
,
宇都宮 宏子
6
1聖路加国際大学看護学部
2聖路加国際大学教育センター生涯教育部
3千葉大学大学院人文社会科学研究科
4千葉大学大学院公共哲学センター
5聖路加国際大学看護学部看護の機能領域
6在宅ケア移行支援研究所宇都宮宏子オフィス
pp.644-655
発行日 2015年8月10日
Published Date 2015/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200241
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2025年まであと10年。今年中には「地域医療構想」も策定され,地域包括ケアシステムの推進が本格化する。各地域の限られた資源の中で,医療・看護・介護・福祉がお互いの強みを活かし合い,「自助・互助・共助・公助」に基づく地域包括ケアを実現するために,看護職には地域全体を見渡してケアをつなぐ役割が期待されている。
山田雅子氏は,これらのことを考えるとき,「コミュニタリアニズム」「公共善」という概念が,地域包括ケアに携わる看護職にとって拠りどころになるのではないかとの仮説を立てた。
その仮説のもと,本座談会では,これからの時代を支える思想として「公共哲学」を提唱する小林正弥氏が,「コミュニタリアニズム」「公共善」の概念や,「ポジティブ公共哲学」と地域包括ケアの関係性についてレクチャーを行い,それらを実際のケアの現場の課題に照らし合わせながら,今後の看護・ケアのありようについて各氏がディスカッションを行った。
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