連載 おとなが読む絵本——ケアする人,ケアされる人のために・178
詩篇とも言える絵本に心をひたらせて
柳田 邦男
pp.532-533
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201888
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やさしくやわらかい言葉による詩を読み始めると,無意識のうちにリズム感をこめて音読している。しかも,頭の中で,情景を思い浮かべている。
絵本作家が創作した絵本の言葉は,リズム感があって,詩の感触を備えていることが多いが,まして詩人の創った詩を絵本化した場合の言葉は,口ずさむほどに詩情に心が溶け込んでいく。そんな絵本を座右に置いていて,時折読み返すと,心の濁りが澄んでいくのを感じる。
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