連載 問題事例に看護コンサルテーション!・7【最終回】
対人関係に問題を抱えた看護師の事例を通じて,看護管理者の「依存」を考える
松下 年子
1,2,3
1横浜市立大学大学院医学研究科・医学部看護学科
2日本アディクション看護学会
3日本高齢者虐待防止学会
pp.888-892
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102895
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看護は対人サービスの1つであり,看護師には「関係性を通じて成果を見出す」という専門性が期待されている。したがって,ほどほどのコミュニケーションスキルや,上手な対人関係の構築能力は,看護を展開するうえでの必須要件と言える。しかし,コミュニケーションスキルの上手下手はある程度推察できるものの,対人関係のとり方の良し悪しは,いざ具体的に説明しようとすると難しい。「対人関係を構築・展開する技術」イコール「コミュニケーションスキル」とは言いきれない印象をもつ。また,コミュニケーションの上手下手は誰にでも評価できそうなのに対し,対人関係のとり方は人によって評価基準が異なるだけでなく,評価すること自体が難しい。しかし一方で,対人関係のとり方ほど,一見わかりづらいとは言えその人の自立度を示すものはない。
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