連載 自分をリーダーに育てる・4
自らの弱さを自覚する
坂本 すが
1
1公益社団法人日本看護協会
pp.299
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102741
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これまで,「リーダーになるとはどういうことか」を考えてきた。ここで,私にとってリーダーの姿を表わすのにとてもしっくりくる一文を紹介したい。詩人高村光太郎の詩『道程』のなかの一節,「僕の前に道はない 僕の後に道はできる」(『道程』高村光太郎著,日本図書センターより)である。
リーダーは今までにない道をつくる者だ。常に変化する社会において,看護のリーダーはそれに合わせて看護のニーズを見出し,提供する。リーダーであるからには,決断や実行力が求められ,成功を期待される。また既存の価値観をもとになされてきた仕事が不要になれば,その仕事のやり方や内容を変更するよう指し示す役割も担う。しかし,将来の結果がどうなるかは,やってみなくてはわからないところも多い。まさに,「私の前には道がない」状態のなか,率先して看護の開拓に向けた作業をこなすのだ。
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