連載 看護師長のためのわかりやすい病院経営基礎講座・12【最終回】
―経営改善実例 その4―旧療養所系病院の取り組み
河村 博江
1
1独立行政法人国立病院機構
pp.350-354
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102415
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当機構は,がんや循環器疾患などの急性期医療の他に,結核,重症心身障害や筋ジストロフィー,心神喪失者医療観察法にもとづく入院など,民間医療機関では必ずしも提供されない医療(以下,セーフティーネット医療)を提供しています(資料1)。その主な担い手が国立時代には「国立療養所」といわれた病院(以下,旧療養所系病院)であり,当機構144施設のうち6割(87施設)を占めています。
旧療養所系病院は,担っている専門医療の他,求められる地域医療ニーズに応じてその態様はさまざまであり,セーフティーネット医療を実施しつつも急性期病院とほぼ同様の機能を有するものも多数あります。一般医療を行なうことは,対象患者の各種合併症への対応,医師の確保,自立した健全財務での運営の観点とともに地域の医療資源を積極的に活かす観点からも必要です。
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