特別記事 新人教育
米国における新卒看護師の卒後研修プログラムの現状
グレッグ 美鈴
1
,
林 千冬
2
,
重松 豊美
3
1神戸市看護大学 看護キャリア開発学
2神戸市看護大学 看護管理学
3甲南女子大学 基礎看護学
pp.125-130
発行日 2012年2月10日
Published Date 2012/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102341
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筆者らは現在,新卒看護師の病棟社会化を促すストラテジーを開発する研究に取り組んでいる。この研究に,米国の卒後研修で実施されている内容が参考になるのではないかと考え,2011年春,コロラド大学病院でインタビューを実施した。コロラド大学病院を選んだ理由は,コロラド大学が筆頭著者の母校であることもあったが,1974年にリアリティショックの本を書いたMarlene Kramer博士と卒後研修プログラムのことでメールのやり取りをしているなか,コロラド大学病院の卒後研修がとても良いプログラムだと推薦されたからである。
本稿では,大卒看護師を対象とした卒後研修プログラム(Post-baccalaureate Nurse Residency Program,以下,大卒看護師研修プログラム)の概要,ならびにコロラド大学病院での研修プログラムの実際を紹介する。情報源は,文献,病院ホームページ,および所属・氏名を公表する許可が得られた人々へのインタビュー内容である。インタビュー協力者は,大卒看護師研修プログラムを始めるにあたり,助成金を得た研究の責任者であったKrugman博士と,2002年の研修プログラム開始時から2010年までの8年間,コロラド大学病院のプログラム・コーディネーターを務めたDelMonte氏である。
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