特集 業務改善と標準化に向かって パスを見直そう
パス運用におけるDPCデータ活用の意義とその方法
林田 賢史
1
1産業医科大学病院 医療情報部
pp.883-889
発行日 2011年9月10日
Published Date 2011/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102197
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はじめに
2003(平成15)年4月,DPC(Diagnosis Procedure Combination)にもとづく支払い制度が開始され,多くの病院がDPC対象病院となっている。2011(平成23)年4月1日現在,DPC対象病院は1449病院であり,病床数の合計は約47万床となった。また,DPC準備病院は201病院であり,今後準備病院になろうとしている病院も含め,多くの急性期病院がDPCと何かしら関わりをもっている。急性期病院の多くがDPC関連のデータをすでに有しているのである。
DPCは当初支払い制度と強く結びついて紹介されることが多かったため,支払いのための仕組みとしての認知度が高いが,DPCの本来の目的は医療の「標準化」と「透明化」である。パス(クリニカルパス,クリティカルパス)も,医療の標準化に貢献するツールであり,DPCデータはパスの運用に活用できると考えられる。そこで本稿では,パスの運用におけるDPCデータ活用の意義とその方法について考えてみたい。
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