連載 おとなが読む絵本――ケアする人,ケアされる人のために・65
向き合う会話が心の発達に
柳田 邦男
pp.518-519
発行日 2011年6月10日
Published Date 2011/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102085
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本の読み聞かせって,すごい。
子どもの感性って,すばらしい。
この母親の気づきも,すばらしい。
最近,そんな感慨を味わった絵本の感想文に出合った。感想文といっても,私宛の手紙だ。先月号でも紹介した東京・荒川区主催による荒川区柳田邦男絵本大賞の大人の部で大賞を受けた感想文だ。その文章を書いてくださったのは,2歳の有杜君という男の子をもつ同区内在住の吉田千枝さんだ。
吉田さんが取り上げた絵本『せんろはつづく』は,竹下文子さんの文,鈴木まもるさんの絵で構成されている。その内容は,次のようなものだ
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