老景十二話・1 〈老い〉の中に世界が見える
すれ違う会話でも
三好 春樹
,
三好 京
pp.115
発行日 1986年1月1日
Published Date 1986/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921312
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開園来このホームで暮らしているOさんは,年を経て身体の機能が低下していく度に,付き合う相手を自然に変化させてきた.足も丈夫で戸外を歩き回っていたころには,やはり同じような機能の人と,付き合っていた.少し足が弱って,戸外に出られなくなると,それまで付き合っていた人とは離れ,同じように園内の歩行ならできる老人とよく話すようになった.
そして,歩行車を押してやって歩ける状態になると,これまで相手にもしていなかったUさんが彼女の友達になった.
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