特集2 いまなぜ認定看護師が看護管理を学ぶ必要があるのか
認定看護師が看護管理を学ぶ必要を考える―認定看護師を育成する立場から
菅野 かおり
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1日本看護協会神戸研修センター(がん化学療法看護認定看護師教育課程)
pp.472-475
発行日 2011年6月10日
Published Date 2011/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102069
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はじめに
1995(平成7)年に認定看護師(以下,CN)制度が発足され15年が経過した。現在は21のCN分野が特定されており,CN登録者数は7334名(2011年4月現在)となった(表1)。CN制度は発足当初,専門看護師が必要数になるまでの補完措置として始まったが,多くのCNが誕生し,実践していくなかで,活動による利益や成果などをデータとして公表し,存在価値を示してきた。その結果,CNの実践および役割が評価され,診療報酬にも反映されるようになってきている。同時に,社会においてもCNの認知とニーズが高まり,専門看護師(専門看護師教育機関)が増えてきた現在でも,CNの育成が継続されている1-3)。
しかし,時間の経過とともに,医療を取り巻く状況や社会のニーズが変化し,組織から求められるCNの役割も変化しつつある。CNになってある程度の経験をもち,専門職の一員として組織で活動していくなかで,組織や医療チームにおけるCNの位置づけを理解し,他職種との調整や質の高い看護サービスを効果的に提供するための戦略について考えていくことが強く望まれるようになってきている。しかし,実際の現場では,組織から求められる役割とCN自身の考える役割との間には大きなギャップがあり,相互理解を深めることや,CNの役割を見直すことが必要となってきている。
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