連載 精神看護INDEX その「領域」の動向がわかる・2
専門看護師・認定看護師
武藤 教志
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1医療法人北斗会さわ病院
キーワード:
ファクトベース・シンキング
Keyword:
ファクトベース・シンキング
pp.106-107
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100804
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リソースナースとして仕事をする場面で、「事実として何が起きたの?」「それって具体的には何?」と聞く習慣がない人、要注意です。
ファクトベース・シンキングfact base thinkingとは、文字通り「事実(fact)に基づいて(base)考える(thinking)」ことです。前号でロジカル・シンキングについて述べましたが、いくらフレームワークを使用して論理的な思考をしたとしても、その思考のよりどころとなっている情報があいまいであれば、導き出された解釈は意思決定にとって根拠のないものになってしまいます。リソースナースがおこなうコンサルティングでは、ファクトベース・シンキングによって、クライエントが話す内容を、主観的な解釈と客観的な情報に峻別すること、あるいは意図的に客観的な情報を引き出すことが必要となります。この2つの思考ができて初めて、最適な意思決定を導くことが可能になります。
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