第3回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●ミニシンポジウム
看護管理者の立場から―認定看護師の現状と課題をさぐる
齋藤 拾子
1
Hiroko Saito
1
1東海大学医学部付属病院
1Tokai University Hospital
pp.63-66
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
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Ⅰ.認定看護師コース設定以前の専門的な看護領域への取り組み
私は外科に14年間勤めていた.消化器外科,手術病棟の婦長として,はじめのころは主任とともに,入院・退院患者あるいはその家族からストーマケアの具体的方法,トラブルや用品選択の相談,不安や悩みについての相談を受けていた.その相談の回数の多いことや,ケアの複雑さや多様さを思い知らされ,何とかこの事態を看護管理者として,改善せねばと思っていた.
病棟の看護ケアを全体として見直してみると,ストーマケアのみならず,さまざまな看護状況において,専門的に知識を深めて,ケアの技術を高めていく必要のある領域がほかにもあった.そこで,いくつかの看護ケアグループを結成することにした.管理者主導で看護の質の向上を叫ぶだけでなく,看護婦が興味ひかれる領域に自らの意志で参加する形がよいと考えたからである.日常の業務の流れのなかに埋没することなく,やりがいのある目標に向かってほしいと考えたためであった.
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