特集2 急性期病院におけるせん妄へのチームでの取り組み
病棟せん妄コアナースの立場から・2
コアナースとして取り組んだ病棟へのアプローチ
池淵 幸
1
1新日鐵広畑病院(眼科・婦人科病棟)
pp.235-236
発行日 2011年3月10日
Published Date 2011/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101987
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せん妄に関する正しい知識を身につけることから始まった
病棟のせん妄コアナースとして活動を開始した当初は,正直どこから手をつけたらいいのかわからなかった。実際にせん妄患者のケアに当たったスタッフにしてみると,精神的に負担が大きく,時間と労力を要するケアだという意識が根底にあり,コアナースとなった私でさえスタッフと同じ考えがあった。
その頃の病棟では,せん妄に関するアセスメントが十分にできず,不用意に指示の薬剤を使用し鎮静をはかるという薬剤中心のケアをしている状態だった。きちんとしたせん妄に関する知識がないために,薬剤を不用意に使用することで過鎮静となり,患者本来の姿からはどんどん遠ざかっている気さえしていた。
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