特集 ナースにしかできない! 臨床栄養管理
コラム・ナースにしかできない! 摂食嚥下へのアプローチ
宮本 純子
1
1兵庫医科大学病院
pp.133-135
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100859
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●まず嚥下障害を発見する
嚥下障害は,嚥下をつかさどる脳や神経の障害,嚥下器官そのものの欠損など,直接的な原因だけでなく,さまざまな疾患に付随して間接的に起こることも多くあります.「嚥下障害」という診断がついていなくても,実際は嚥下障害の場合があるので,そういった方々を発見し,医師に報告して,適切な治療と対応をすることがとても大切です.嚥下障害は,医療従事者だけでなく,家族や友人が発見する場合もありますが,こと病院に入院している患者さんの場合は,いちばん接する機会の多い看護師が,その第一発見者になってほしいと思います.
食事や飲水で「むせ」があると嚥下障害は発見されやすいのですが,「むせ」のない嚥下障害も少なくありません.しかも,そのほうが実ははるかに恐ろしいのです.発熱や炎症反応,白血球数の上昇などの生体反応が見られてしまう前にぜひ発見してほしいものです(表).
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