今月の主題 急性冠症候群
急性冠症候群の診断
高齢者へのアプローチ
井阪 直樹
1
,
中野 赳
1
1三重大学医学部第1内科
pp.32-33
発行日 2000年1月10日
Published Date 2000/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907299
- 有料閲覧
- 文献概要
●高齢患者では多臓器に疾患を合併していることが多く,虚血性心疾患の診断にあたっても総合診療の立場で全人的診断が必要である.
●狭心症は非典型的であったり,無症候性であることが稀ではなく(unrecognized myocardial infarction),特に脳血管障害の合併がある例で頻度が高い.高齢者の虚血性心疾患の診断は,典型的胸痛がなくても慎重に判断する.
●心電図経過が非典型的であることがあり,左室肥大所見が虚血を示す所見であることがある.病歴や心電図で診断が得られなければ核医学的診断を行い,必要ならばジピリダモール負荷心筋シンチを施行する.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.