特集 NSTが実現する医療の質向上――診療報酬改定をさらなる契機に
[インタビュー]より質の高い患者中心の医療,その実現をめざして―NST専従看護師の活動の実際と意義
伊東 七奈子
1
1前橋赤十字病院看護部 栄養サポートチーム
pp.588-593
発行日 2010年7月10日
Published Date 2010/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101782
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クリニカルパス,電子カルテシステムをいち早く導入し,医療の標準化,地域連携を推進する前橋赤十字病院では,2002(平成14)年に栄養サポートチーム(以下,NST)を立ち上げた。
本年の診療報酬改定において,栄養サポートチーム加算が新設され,チームの構成スタッフのうち1名を専従配置することなどにより,200点(週1回)の加算が算定可能となった。しかし,構成メンバー4職種のうち1名の専従要件がついたことから,特に看護師を専従とした算定はハードルが高くなっている。
必要な患者にもれなく栄養管理を実施するためには,病棟のスタッフナースによるアセスメントが不可欠であり,その最終的なスクリーニングなど質管理を統括する役割として,NST専従の任を,看護師が務めることは理にかなっているのではないだろうか。
そのようななか,前橋赤十字病院では,他施設に先駆けてNST専任チームに看護師を専従配置し,加算算定を5月から開始している。本誌では,同院NST設立以来のメンバーで,専従看護師を務める伊東七奈子氏に専従としての活動の実際や組織づくり,教育的かかわりについて話を伺うとともに,1日同行取材を行なった。
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