特集 NSTが実現する医療の質向上――診療報酬改定をさらなる契機に
[1日同行取材]前橋赤十字病院・専任NSTと専従看護師の活動の実際
阿部 克幸
1
,
薊 典代
1
,
伊東 七奈子
1
,
小川 哲史
1
1前橋赤十字病院
pp.594-597
発行日 2010年7月10日
Published Date 2010/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101783
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群馬県ドクターヘリの運用に参画し,前橋保健医療圏のみならず,群馬県全体の保健医療の質改善に貢献している前橋赤十字病院(以下,同院)には,クリニカルパスの先駆的な導入などを背景に,標準的医療・質改善の文化が全職種に浸透し,NSTをはじめとするチーム医療が有機的かつ職種横断的に展開されている。毎年,多くの新人看護師,初期研修医を迎える「教育病院」でもある同院では,多職種が「教え―学び合う」体制も当たり前のものとなっているが,この基盤を質の高いチーム医療が担っていることは言うまでもない。
在院日数の短縮化に伴い,栄養状態が十分に改善しないまま急性期病院を退院する患者も少なくない。同院では栄養サポートを通じた地域連携ネットワークである「群馬NST研究会」を主宰し,後方施設や在宅関係者との情報交換,学習の場を,月1度の頻度で開催したり,近隣施設と「前橋胃ろうネットワーク」を発足するなど,患者がQOLを高め,ADLを維持・向上しながら生活していくための院内外での栄養管理を支援している。
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