特集 指導者の想像力・教育観で進化するシミュレーション教育
「医療人育成センター」における看護職専任指導者の活動―新人看護師臨床研修制度導入に向けて
山田 明美
1,2
,
利木 佐起子
2
,
高橋 友子
2
1兵庫医科大学病院看護部
2兵庫医科大学医療人育成センター
pp.929-933
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101590
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はじめに
医療の専門化とともに,2004(平成16)年に幅広い分野における全人的な基本的臨床能力を習得することを目的として,新医師臨床研修制度が導入されてから,兵庫医科大学病院(以下,当院)では卒後臨床研修センターが稼働している。
一方,看護では2009(平成21)年7月,保健師助産師看護師法が一部改正され,「看護職の責務として,免許取得後も研修を受け,資質の向上に努めなければならない」という一文が明記された1)。さらに,「看護師等の人材確保の促進に関する法律」では,「病院などの責務として,新人研修の実施および看護師などが研修を受ける機会を確保する配慮」が提示されている1)。
開設37年の当院は,医学部に加え,2007(平成19)年に薬学・看護学・リハビリ学の3学部を有する兵庫医療大学を開設した。「ボーダレス」と「チーム医療」の2つをキーワードに,学部を超えた教育・実習環境のもと,将来の医療の担い手を育成している。
以上のわれわれを取り巻く動向を鑑みて,2009年4月,医療人を育成することを目的に「医療人育成センター」が本格的に稼働した。センター長は医学部教授(医師)であるが,副センター長として医療大学教授(医師)と看護部次長(継続教育担当)が任命され,専任職員として看護師が3名配属された。
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