焦点 RCAの活用による医療安全対策の展望
栃木県立がんセンター医療安全管理におけるRCAの効果
岡本 初美
1
,
山下 和子
2
,
菱沼 正一
1,3
1栃木県立がんセンター医療安全管理室
2栃木県立がんセンター看護部
3栃木県立がんセンター
pp.773-777
発行日 2009年8月10日
Published Date 2009/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101552
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
医療安全管理において,報告されたインシデント・アクシデント事例を分析して対策を立案し,再発防止を行なうことの重要性は誰もが認識しているところである。筆者は,2005(平成17)年度国立保健医療科学院「安全管理研究科」においてRCAを学んだ。これは報告された事例の根本原因を探り,対策の立案・評価までを行なう分析ツールである。そこで,栃木県立がんセンター(以下,当センター)において,2006(平成18)年4月から2008(平成20)年3月までの2年間,医療事故再発防止のため,インシデント・アクシデント報告事例の中から警鐘的事例を対象にRCAを用いて事例の分析および対策立案,実施,評価まで行なった。
その結果,RCAを行なうことが,医療事故再発防止に有効であることが確認され,スタッフの意識に変革をもたらしたので,ここに紹介する。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.