特集 高度看護実践者の技能と教育的効果 日本赤十字社のキャリア開発ラダーレベルV認定の成果から
高度看護実践者の存在による看護部の教育へのシナジー効果
村中 千栄子
1
1長浜赤十字病院
pp.408-410
発行日 2009年6月10日
Published Date 2009/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101475
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当院看護部の教育理念
当院の看護部の教育理念は,『看護部の理念に基づき,患者様との信頼関係のなかで安全でよりよい看護を提供できる看護職の育成をめざす。個々の職員のニーズと目標を尊重し,専門職業人としての成長・発達ができるようキャリア開発を支援する』であり,その目的を『専門職として常に本質を追求し,科学的,創造的かつ主体的な看護実践をめざし,豊かな感性とやさしさをもって看護が提供できるよう,キャリア開発ラダーのレベルに応じた教育支援を行なう』としている。その具体的な教育のあり方は,現場における目標管理と固定チームナーシングによる個々の能力の開発と育成であり,あらゆる状況において経験される「人と人の相互作用の学習効果」に重点を置いている。
当院の老人看護専門看護師(以下,CNS)が提供する高度看護実践は,看護部の教育理念を強く反映するものであり,教育目的に示される看護の模範的実践でもある。そして,その高度看護実践者の存在は,卓越した看護実践を現場に根づかせ,現場の看護師たちの看護実践能力を育成し,そしてそれが現場の看護の質を向上させていくというシナジー効果がある。
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