BOOK REVIEW
―「行為に関わる」研究,アクションリサーチの学問的厳密性を裏づける―『現場の学としてのアクションリサーチ ソフトシステム方法論の日本的再構築』
中村 惠子
1
1札幌市立大学・看護学
pp.797
発行日 2007年9月10日
Published Date 2007/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101030
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400ページの少々分厚い本である。本書を手にし,著者の内山氏に約3年の間アクションリサーチを教えていただいた頃のことを思い出していた。筆者らは,実践活動を研究したいと考えながらなかなか適当な研究方法が見出せずにいたときに,SSM(ソフトシステム方法論)ベースのアクションリサーチに出合い,人を介して内山氏にたどりつき,教えを乞うた。氏は快く引き受け,頭の固いわれわれに対し根気強く,内容を噛み砕いて何度も何度も説明してくださった。
われわれは当時,モノとコト,思いのモデル,アクチュアリティ(現実性),CATWOE分析など,慣れない言葉と戦いながら必死で学び研究を進めた。その当時この本に出合っていたら,もう少し理解が深まり,研究もスムーズだったかもしれないなどと考えつつ,本書の内容を紹介する。
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