特集 新人教育を見直す―派遣指導者によるコンサルテーション
―「効果的な新採用看護職員教育企画研修」参加病院から―看護局全体で新人を育てる新しい教育体制の導入
相澤 弥子
1
,
金木 千晃
2
,
酒井 美枝
3
,
平口 萬里子
4
,
滝本 和子
5,6
1社会保険相模野病院内科混合病棟看護科
2社会保険相模野病院健康管理センター看護科
3社会保険相模野病院手術室看護科
4社会保険相模野病院看護局
5宇部フロンティア大学人間健康学部看護学科
6前神奈川県立平塚看護専門学校
pp.737-743
発行日 2007年9月10日
Published Date 2007/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101017
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はじめに
社会保険相模野病院(以下,当院)は急性期標榜170床の小規模病院である。
2003(平成15)年から病院の管理体制の交代や看護職基幹職を含めた看護職全般の交代,それに伴い中途採用者の雇用が進んだ。また同時に電子カルテやDPCの導入,病棟の運用変更など多くの課題が同時進行し,新人看護職員を迎えるには非常に困難な環境と言わざるを得ないことを実感していた。当院では2001(平成13)年度より新人教育体制としてプリセプターシップを導入してきたが,メリットが実感できず,デメリットが顕著となっていた。
そこで,現在の風土を一掃し,プリセプター「個」に任された教育ではなく,「看護局全員で新人を育てるシステム」を構築することで現状からの離脱ができるのではないかと模索していた。看護関係の新聞や書籍で「グループで新人教育をするケース」を知ったことから,小集団で指導するという意思が看護局のなかで固まりつつあった。2007(平成19)年度に受け入れる新人の数が前年度に比して3倍という状況が,小集団指導へ切り替える追い風となった。
同じ時期に,県からの「効果的な新採用看護職員教育企画研修」を知り,増加する新人への効果的な教育方法を再構築したいと考え,今回の研修に参加した。この研修を通して,2007年度の新人看護職員研修について検討した過程と,それを2007年度に実践した経過のなかでの学びを報告する。
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