特集 療養病床・回復期リハにおける看護の役割―機能分化でどうなる
介護療養型医療施設の質的向上対策としての管理体制体系図
中島 正暢
1
,
杉田 壮志
1
,
村山 正道
1
,
遠藤 美知代
1
,
吉田 雅彦
1
1陵北病院
pp.874-876
発行日 2003年11月10日
Published Date 2003/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100930
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介護保険3施設(特別養護老人ホーム,老人保健施設,介護療養型医療施設)においては,介護報酬改定により,機能的役割分担がより明確化されつつある。医学的管理を要する利用者は「介護療養型医療施設」に入院する必要があり,受け入れ側には長期対応,介護度の高い症例の収容に関する認識が要求されるようになった。当院は,このような施設で求められる医師像を,経営的視点のほか,指導的立場,スタッフ間の調整役,介護支援相談員のサポート役等の視点より訴えてきた1)。
さらに施設全体のレベルの向上を考慮すると,入院から退院までの一連の業務を俯瞰的に検討する何らかの手段が必要となってくる。一般企業ではISO 9001規格など標準化システムが運営され,一般病院でも浸透しつつある。しかし,介護保険施設での検討は不十分であり,未だに有効な手段がないのが現状である。本稿では,当院でシミュレーションし検討した全体像を構造,ケアの内容,医師の役割,看護・介護職員の役割の順に紹介し,患者の流れが立体的に把握できるよう配慮した。
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