特集 療養病床・回復期リハにおける看護の役割―機能分化でどうなる
療養病床におけるターミナル期での看護の役割
今井 秀子
1
,
中川 翼
1
1定山渓病院
pp.870-873
発行日 2003年11月10日
Published Date 2003/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100929
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はじめに
わが国においては,急速に高齢化が進み,2005年には,ケアを必要とする高齢者が520万人にも及ぶと言われている。当然,ターミナルケアへの関心も高まってきており,療養病床におけるターミナルケアにも質の高い看護の提供が期待される。
ホスピス・緩和ケアに関しては,前回(2002年)の診療報酬改定で加算項目として評価され,日本医療機能評価機構による病院機能評価でも,「病棟の運営」「患者の尊厳・プライバシー」「安全」「療養環境と患者サービス」「人材・資源のマネジメント」の5項目の評価基準が置かれた。さらに同機能評価では,すでに1998年より,「長期療養におけるターミナルの方針」「患者・家族の意思尊重の配慮」「各部署の職員参加による死亡例についての検討会をもつ」という3項目での評価がなされていたことから,定山渓病院(以下,当院)でも,わが国で最初に受審した経緯がある。
こうしたなかで,全国の療養病床におけるターミナル期の現状を,中川翼当院院長が中心となってアンケート調査を行なった。この調査報告を紹介しつつ,当院におけるターミナルケアでの看護の役割について述べたい。
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