特集 経済学を看護の味方に
[座談会]臨床と研究の連携で活きる看護経済学―データに即して人員配置を見直した事例から
齋藤 いずみ
1
,
立石 典子
2
,
林 佳子
3
1北海道医療大学看護福祉学部看護学科・母子看護学講座
2医療法人社団カレスアライアンス天使病院
3医療法人社団カレスアライアンス天使病院産婦人科外来病棟
pp.606-611
発行日 2003年8月10日
Published Date 2003/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100878
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研究成果が信頼を生み,新たな成果に
齋藤 北海道医療大学で母性看護学を担当しております藤です。私は,長年にわたって助産師として活動してきた中で,「看護師・助産師は経済的にどの程度評価されているのだろう」という素朴な疑問がきっかけで,経済学に出会いました。看護料や診療報酬のしくみを学ぶことから始めて,今は看護の量と質に注目し,臨床看護のデータ化に取り組んでいます。
教育の現場に身を置いていると,看護学を修士課程や博士課程で学ぶ機会が増えたことを素晴らしいと思うと同時に,その成果が臨床の最前線で質の高い看護の提供に活かされ,患者様や一般市民の方々から,「看護師の実力ってすごい」「あの看護師にケアされたい」と評価されてこそ,真の教育・研究の成果だと思います。ですから,私は臨床に還元できる研究をし続けたいと願っていますし,そのためには臨床との信頼関係を重要だと考えています。その点,研究のフィールドをご提供いただいている天使病院とはいい関係を築けていると自負し,また感謝しています。
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