新連載 看護管理に活かす看護理論のエッセンス・1
連載をはじめるにあたって
酒井 郁子
,
湯浅 美千代
pp.550
発行日 2003年7月10日
Published Date 2003/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100867
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看護管理者が自分自身の看護の理想,つまりあるべき姿を思い描いていくときに,どうしているか,という話を現役の看護管理者でもある大学院生と話していたときにこの企画のイメージが湧きました。「看護のあるべき姿」をイメージするには,その人自身が良い看護を体験すること,自分の実践を振り返り,できていること・できていないことを認めて反省し,次につなげること,先進的な取り組みをしている組織の活用を文献などで知ることなど,いろいろな方策があります。そのなかでも,看護理論はさまざまな理論家が長い年月と多くの経験を積み重ねて「看護のあるべき姿,理想の看護」を詳しく表現しています。看護管理者には,それらを具体的に示し,スタッフに伝える役割があると思います。
しかし実際には,看護管理者は,理論書を通読している時間もエネルギーも惜しんで,日々の看護管理に邁進しているのが現状です。そのような看護管理者のみなさんに,それぞれの看護理論が提示する「理想の看護」と,執筆者たちが提案する「看護管理から見た理論の活用方法のアイデア」を通して,看護に関するさまざまな考えに触れ,看護実践を導くという看護管理の大切な機能を発揮していただければと思います。理論家たちの英知を私たちの行動のもとにしていけたら,という思いを込めて。
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