特別記事
[特別座談会]感染管理の院内教育とICNの役割
小林 初子
1
,
Georgia P. Dash
2
,
塚田 由美子
3
,
中村 志保子
4
,
渡邉 都貴子
5
1長崎大学医学部附属病院
2APIC・テンプル大学病院
3香川労災病院外来
4日本大学医学部附属板橋病院
5岡山大学医学部附属病院
2Association for Professionals in Infection Control and Epidemiology
pp.357-363
発行日 2003年5月10日
Published Date 2003/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100830
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
小林 今日は,感染管理における,日本の現状と教育をテーマに進めていきたいと思います。いま,感染管理に関して,全国的に注目度も意識も高まってきているなかで,アメリカの感染管理の専門家団体として権威のあるAPICのDash会長にも参加していただき,お話を伺うことができるのは,とても意義のあることです。アメリカの先進的なナレッジに学びつつ,日本独自の医療環境のなかで,新たな感染管理を構築していくための,今後の活動の方向性について,現在,皆さんがかかえている課題を出し合いながら考えていきたいと思います。
私の病院では,8月にICN(Infection Control Nurse)が着任しました。院内のICT(Infection Control Team)に所属して,サーベイランスで得たデータを現場にフィードバックし,リンクナースとともに啓発や教育などの活動をしています。いまのところ,組織的・横断的役割を担うICNとしては,他部門との調整能力やコミュニケーション技術が,まだ十分とは言えませんので,これからどのように支援や指導をしていけばいいのか,また,いかに少ない資源で最大の効果を上げるかという課題をもっています。今日は,他の病院の方々のお話を聞きながら学びたいと思っています。
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.