連載 看護師の業務と役割の模索―厚生科研「諸外国における看護師の新たな業務と役割」から・2
英国の場合
増野 園惠
1
,
勝原 裕美子
1
1兵庫県立看護大学
pp.134-139
発行日 2003年2月10日
Published Date 2003/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100787
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はじめに
英国の保健医療システムは,誰もが等しく保健医療サービスを受けられるという点では優れているものの,受け手が自由に医師や医療機関を選択することができないこと,入院や手術を受けるために何か月もの待機期間があることなど,現行システムには医療サービスへのアクセスが悪いという問題点がある。最近の国民保健サービス(NHS;National Health Service)改革では,この医療サービスへのアクセス改善のために,看護職の役割やその活用の場を拡大する動きが見られている。
わが国でも,看護職の役割の拡大が議論されている。そこで,2000年度に実施した英国のサービス提供に関する調査結果1),今回行なった看護職への質問調査およびインターネットや文献などの資料を分析し,英国において看護職の役割や活動の場が,どのような領域において,どのように拡大されようとしているのかをまとめたので報告する。
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