連載 看護師の業務と役割の模索―厚生科研「諸外国における看護師の新たな業務と役割」から・10
フランスの場合
勝原 裕美子
1
,
増野 園惠
1
1兵庫県立看護大学
pp.828-832
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100921
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はじめに
フランスの医療制度は,自由・平等・友愛のもとに国民皆保険が原則となっており,日本の医療制度と似ている点が多い。特に,国民が医師や医療機関を自由に選択できること,病院と診療所(自由開業)に大別される医療機関へのアクセスが自由であること,医療機関の収入が診療報酬(出来高払い制度)であるという特徴1) は,日本と同じである。
ただし,本稿の課題である看護師の業務や役割に着目すると,日本のそれらとはかなり異なるものがある。2002年3月に,フランス開業看護師連盟の幹部をはじめ,フランス保健省看護教育担当官のMaslankiewicz氏,開業ナースのIsabelle Bischof氏,元開業ナースのAkamatsu氏らに会う機会を得た。インタビューを通じて明らかになったフランスの看護について,文献調査から得られた知見と合わせて報告しよう。
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