連載 管理者に求められる医療安全スキル・10
手術室におけるカウント業務の精度向上をめざして
本山 和子
1
,
中村 春菜
1
1東京海上日動メディカルサービス株式会社メディカルリスクマネジメント室
pp.197-201
発行日 2007年2月10日
Published Date 2007/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100677
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はじめに
手術室では,手術器械や衛生材料が体内に残存していないかどうかを確認するため,「カウント」と呼ばれる業務が行なわれている。カウント業務とは,手術で使用する器械や衛生材料の数を数えることである。異物が患者の体内に残存した場合,合併症を併発したり,残存物摘出のための再手術が必要になったりする可能性があり,患者に与える身体的,精神的な苦痛は大きいと思われる。したがって周手術期において患者の安全を守るうえでも,異物を残存させないということは非常に重要である。その予防策としてカウント業務があり,これは現時点で最も有効な手段として実施されている。そこで本稿では,これまで行なわれてきたカウント業務の見直しを行ない,さらにその精度を上げる方法について,考えてみたい。
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