特集 事故後の対応を考える
安全・安心・納得の医療をふまえて
「医療事故発生後の初期対応フローチャート」試案の作成
水元 明裕
1,2
,
佐竹 信子
1,3
,
高橋 良子
1,4
,
花井 恵子
1,5
,
廣瀬 京子
1,6
,
安井 はるみ
1,7
1社団法人神奈川県看護協会医療・看護安全対策委員会 医療事故発生対応訓練の手引き作成ワーキンググループ
2東海大学医学部附属病院看護部
3横浜市立大学附属病院
4関東労災病院
5北里大学病院
6聖マリアンナ医科大学横浜西部病院医療安全管理対策室
7神奈川県看護協会医療安全対策課
pp.135-146
発行日 2007年2月10日
Published Date 2007/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100664
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「医療事故発生時の対応」の訓練の必要性
多くの病院では重大医療事故防止のために,さまざまな取り組みが行なわれており,例えば,医療安全管理体制を整え,安全対策の実施・評価を進め,構造のシステムや業務の標準化をしたり,新たな器材を導入する,などの取り組みがなされてきた。しかし,現状は,これらを実施すれば事故は発生しないといった決定的な対応策は少なく,いつ事故が発生してもおかしくない医療環境である。
もし医療事故が発生した場合,患者の救命が第一に優先され,続いて患者の家族や当事者へのケアが重要となる。またそれ以外にも,組織の被害や損失を最小限にし,社会的責任を果たすうえでも,日頃から組織の対応を具体的に決めておく必要がある。
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