連載 市場原理に揺れる米国のマグネットホスピタルで奮闘する看護師たち―メイヨーメディカルセンターでの研修でみたもの[2]
がん看護に携わる看護職たち
庄村 雅子
1
1東京医科歯科大学大学院博士後期課程
pp.962-968
発行日 2004年11月10日
Published Date 2004/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100577
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■はじめに
急速な高度先端医療化,社会経済的背景による心理社会的ストレスの増大や高齢化など,専門化複雑化する患者のニーズに対応するために,わが国でも専門看護師(Clinical Nurse Specialist:CNS)や認定看護師,大学院を修めた看護師は増加傾向にある。こうした人材を導入あるいは効果的に活用するには,専門看護教育が進んだ欧米での実践,教育活動が非常に参考になると思われる。
筆者は,2003年9月から4週間の木村看護教育財団の海外看護研修に参加し,米国ミネソタ州のメイヨーメディカルセンター(以下,メイヨー)において高い専門性をもつ看護師の育成や活用について多くの学びを得た。研修では,私自身の実務経験において関わりの深い,がん患者と家族に対する継続ケアに焦点をおいた。そして,がん看護に携わる病棟看護師をはじめ,CNSら高度な専門性をもった看護師の活動,外来および地域のサポートの実際を見学し,今後の看護実践・教育・研究に役立つ示唆を得たので報告する。
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