特集 人材育成プログラム企画・運営の着想と工夫
「実感し,納得する」体験学習によって看護現場が変わる教育プログラム―カウンセリング・呼吸リハビリ専門コースの試み
池田 優子
1
,
足利 章江
1
,
桐山 勝枝
1
,
宮下 智子
1
1公立藤岡総合病院看護部
pp.192-199
発行日 2004年3月10日
Published Date 2004/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100451
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現場と研修の乖離の克服を目指す教育プログラム
公立藤岡総合病院(以下,当院)は395床の急性期病院である。看護職員は339名(パート含)であり,毎年30名近くの新人を迎え入れ,その力量アップのための教育内容の厳選が課題となっている。日々変化する医療と看護ケアの質向上に向け,集合教育を現場教育のサポートとして位置付けてきた。その人材育成プログラムの概要は表1のとおりである。基礎I~IIIなど対象別研修や,全体研修・キャリア別研修などの体制は整ってきているものの,「与えられた研修」という印象が強いためか,スタッフの意欲と自己効力感を高め,現場における看護の質の向上へとつながりにくい。このような研修は研修だけで自己完結し,現場へ戻るとそれが活かせないという現実を克服するため,「現場で使える・看護が変わることへ寄与する院内研修」を教育委員会において模索してきた。基礎コースの上に,看護管理育成コースと院内専門コースに分けて人材育成スタイルをつくり出してきたが,専門コースのなかで,現場の看護の変革への手応えを得たので,その概要を報告する。
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